パール富士♪


【2008年11月14日・05時00分・気温2℃】
 12日、お客様から下記メールを頂いた。「・・・もし14日の朝に写真を撮りに行かれるならオーナーさんの狙ったポイントまで ご一緒させていただけないでしょうか・・・」とのメールだ。
  快諾して、昨夜フロントで午前5時に出掛ける約束をした。 4時45分には準備を済ませ、泊まられているお部屋の近くへ 車を止め待機していると、55分にご夫妻が出て来られた、良い心掛けだ、こちらの気持ちも増す。何気ない事だが大切な事で、連れて行ってもらう覚悟、連れ て行く覚悟が、互いに何気なく 見えると居心地良い空間が生まれる。たった5分だが、そんな心遣いが嬉しい。
 昨晩は満月だ、パール富士を撮りに 御殿場市へ向かった。 乙女峠の途中、風車のある駐車場でレクチャーを兼ね、3人で 御山と月、御殿場の夜景を撮った。デジカメは撮るとモニターに 映るので解り易く、教え易くて助かる。カメラメーカーは違っていてもマニュアルにして、同じISO・絞り・シャッタースピード にすれば、大体同じ雰囲気に映る。奥さんも直ぐに理解した様だ。
6時に近付いた所で終了し、パール富士ポイントへ向かった。
 まさにハンテイング。右下へスライドして落ちる月を予測し御山の真芯へ載せる。それも出来る事なら紅富士に染まる御山へ である。
日の出の時間から御山が染まり出す時間、その為には何処へ三脚を立てれば良いか緻密な計算が必要とされるが、残念ながら持ち合わせていない。すべては短い体験と、机上で線引きコンパスを使ってアナグロの世界で計算し、長尾峠へ向かう途中がポイントと判断した。
  ポイントは直ぐに判った、既に15人程のカメラマンが砲列を作っていた。車を端っこに止め「サー!行こう!」隙間を見付けて三脚を立てた。ご夫妻には勝手 に撮るよう車の中で話していたので、ほったらかしでパール富士に対峙した。ドンピシャ! のタイミングで御山が染まって来る、邪魔する雲は無いが御山と月が離れ過ぎだ、日が昇り御山の色があせて来た所に月が載った。
隣のカメラマンがブツブツと「綺麗だ~!凄い~!」を連発し 念仏の様に聞こえた。
  そう言えば、帰りの車で奥さんが「綺麗だった~!写真を撮るのを忘れ、手を合わせたくなった・・」と、話してくれたが、分かる気がする、パール富士は、そ んな神々しい雰囲気を醸し出すのだ。それにしても運の良いご夫妻である、一発でこんな光景を目にするなんて・・残念な事に、宝くじを買う様お勧め するのを忘れた・・・。